2017年01月04日
装備紹介・改: H&K HK45
私 は U S P が 大 好 き で す 。
むしろ嫌いな奴なんて居るのか、と言い張るレベルで好きです。
同じぐらい大好きな1911も傑作ですが、
やはりグリッピングとか装弾数とかガスブロであれば冷えへの弱さとか、
欠点となる要因はまあまああります。
USPに欠点らしい欠点なくね?
M9並みの程よいグリップ、低すぎず細すぎず使いやすいスライド、
市場のメジャーな口径・利き手を全てカバーするバリエーションの豊富さ、
既存の技術だらけの設計思想に反して世界初のアクセサリーマウント採用、
こんだけ詰め込まれたソリッドな拳銃が嫌いになれる訳がないし!
HKもこれ以上のモノなんて流石に作れないでしょう!
…ね?

…ね?

人は過ちを犯す生き物、どうもライアンです。
今回レビューするあるモノの前に少しUSPの話をさせて頂きます。
…想像していただきたい、USPが発売された1993年当時を。
VP70がズッコケ、あのGlockも人気に火がつくGen3モデルが発売されていない、
業界に「やっぱポリマーフレームなんかダメだな」という雰囲気が漂う日々に、
マルチキャリバーの使いやすいハンドガンでHKは反旗を打ち立てたんだ。

誰もが驚いたはずだ、「なんじゃあこりゃ!」と。
USPと私はほぼ同い年だが年の取り方はUSPのほうが上手い。未だに美しい。
見た目だけじゃない、45口径の他のハンドガンは7,8発が普通だったのに、
12発装填を「操作性を崩さず」可能にしてみせた。
現代の基準でも最高峰の設計だと思うし、各国軍・司法機関が採用したのも何ら不思議はない。
これほど凄まじいハンドガンは無かったし、恐らくはこれから先も有り得ない。
というわけで今回レビューするのは…
H&K HK45です。(あ、マルイのガスブロですよー)
東京マルイ H&K HK45
全長: 204mm 重量:782g
パワーソース: ガス
まず全体の外観を。


大柄なハンドガンであるのだが、マットブラック仕立てで凄く引き締まってグッド。
全体的に梨地で素手で取り扱っても気味が悪いレベルで吸い付いてくる。


刻印のHKフォント(勝手に命名)も再現性が高い。
それと心なしかASGKやマルイの自社刻印が目立ちにくくなっている。
←見づらいという方のために拡大版も
ちなみにこのマルイの社名の部分、実銃ではHKの社名が書かれている。
←普通に貼ると文字が潰れたのでサムネ式で
…やるやんマルイ。去年のガスブロ祭り予告といい。
スライドも梨地。比較的細身なのに迫力は満点。
ただエキストラクターの動きと赤い差し色は再現できなかったようだ。
そしてお気づきだろうが、スライドストップはアンビ仕様。
マグキャッチもアンビレバー、セーフティ(後述)も差し替え可能と利き手を選ばない。
姿形は大分変化したがUSPの魂は十二分に残っている。


ホールドオープン。当然ティルトバレルだが…なんだかやたら角度がついている。
実銃同様のOリングもばっちり再現。
マズルフェイスは先細りでスライド先端部はバレル外径より少し太いくらい。
不意に壁に引っ掛ける等の事故は格段に減るだろう。

フレームの底部…とポリマーフレーム恒例のダミープレート。
(ダミープレートとさっきの社名の刻印…M9A1と似たフォントだな…?打印機が一緒なんかな…?)
ダミプを見ると寒気がするポリマーラブの皆さんでもHK45なら頭を抱える必要なし。
セーフティに関しては後述で。
レールはかなり広く長くかつ深い。
他のレールドフレームと比べてもかなり自由度が高くなっている。
ライフル用のフォアグリップなんかも取り付け可能だ。



動作方式はシンプルなDA/SA。
フルダウンからハーフ、フルコックにハンマーが動く。
トリガープルは昨今の流行り(1911クローンとかゼロトリガーとか)に対して結構重め。
普通のダブルアクションだからね、仕方ないね。


セーフティ兼デコックレバー。上げればセーフティ、下げればデコッキング。
コックアンドロックもデコッキングもレバー一つでできる欲張り仕様。
(まあValiant 1のUSPでもできるけど。)
デコックでハンマーはハーフコック状態にもど………ん?
嫌な予感がする…ちょっと調べ事をば…。
…マルイのP226と違ってちゃんとHK45の実銃にはフルダウンが存在するようだ。
ただハンマーの位置はガスブロだと大分奥まってしまう。ちょっと萎えポイントだ…。


後方から観た図。
白塗りが入ったサイト、NOVAK式はやはり視認性抜群だ。
ファイアリングピンも位置がやや奥まってるものの再現されている。

スライドのノッチを合せて後方から観て左側面のスライドストップを引き抜くとテイクダウンできる。
「今時この方式?」という疑問も否めないが、USPの後継であるとするなら違和感はない。

通常分解<フィールドストリッピング>。
部品点数は現代チックな少なさ。時代の流れやね
スプリングガイドが優秀で個人的に所持ガスブロの中で最もスプリングを嵌めやすく感じた。
そして何より語りたいのがグリップ。
断っておくと、私はエルゴノミックというのがあまり好きじゃない人種だ。
(M4にエルゴグリップ付けたじゃんとつっこんではいけない)
実用上使いやすいのだが、どうも不格好な製品ばかりのイメージがついて回る。
例えばP226。

う~ん、渋い。
これを人間工学的に最適化しちゃうと…

…なんかもどかしいデザインに。
(E2グリップ最高やろ!フザケンナ!という方には本当に申し訳ない)
同じ理由でHKラバーを標榜するにも関わらずP30に好感が持てずにいた。
なんと愚かだったんだろうか私は。

こんなに手に馴染むグリップは本当に1911以来だ。
セミダブルカラムマガジンであえて装弾数と厚さを切り詰めることで、
太すぎることも細すぎることもない、劇的に絶妙なグリッピングへと昇華させた。
太く感じる人々のためにSサイズのバックストラップも付属している(私はMがしっくりきた)。
USPとはまた違うベクトルで来る「手」を拒まない、
八百万遍く人が45口径のストッピングパワーを持てる、
そんな一丁に仕上がっている。
…あえてUSPに手を加えるなんてHKは馬鹿げていると思ってた。
でも馬鹿ではなかった。
私が思うに、これこそが史上最高のHK製ハンドガンだ。
…私は、この銃をもっと誇りにすべきだと思った。
HK45は発売から10年を迎えた、なのに誰も見向きもしない。
いち早く導入した米海軍でさえも、今はポリマーと言えばGlock一辺倒だ。
それじゃあんまりだろう。
もっと注目されるべきだ、このUSPの魂を心を受け継ぎ進化したサイドアームは。
HK45の存在感が価値が、他の銃に一掃されるなんてことはあってはならない。
弾数の少なさだけで唾棄されるようなことはありえてはならない。
…各国軍のサイドアームにはイコンがある。
ロシアにはマカロフ<短小9mm弾>、
フランスにはPAMAS<輸入品>、
ベルギーにはFiveseveN<お高いPDWもどき>、
大げさだろうか、とにかく私は本気だ。
HK45はもっともっともっと評価されるべきだ。
今回レビューするあるモノの前に少しUSPの話をさせて頂きます。
…想像していただきたい、USPが発売された1993年当時を。
VP70がズッコケ、あのGlockも人気に火がつくGen3モデルが発売されていない、
業界に「やっぱポリマーフレームなんかダメだな」という雰囲気が漂う日々に、
マルチキャリバーの使いやすいハンドガンでHKは反旗を打ち立てたんだ。

誰もが驚いたはずだ、「なんじゃあこりゃ!」と。
USPと私はほぼ同い年だが年の取り方はUSPのほうが上手い。未だに美しい。
見た目だけじゃない、45口径の他のハンドガンは7,8発が普通だったのに、
12発装填を「操作性を崩さず」可能にしてみせた。
現代の基準でも最高峰の設計だと思うし、各国軍・司法機関が採用したのも何ら不思議はない。
これほど凄まじいハンドガンは無かったし、恐らくはこれから先も有り得ない。
そう信じて疑いませんでした。

HK45に出会うまでは。
HK45に出会うまでは。
というわけで今回レビューするのは…
H&K HK45です。(あ、マルイのガスブロですよー)
東京マルイ H&K HK45
全長: 204mm 重量:782g
パワーソース: ガス
まず全体の外観を。
大柄なハンドガンであるのだが、マットブラック仕立てで凄く引き締まってグッド。
全体的に梨地で素手で取り扱っても気味が悪いレベルで吸い付いてくる。
刻印のHKフォント(勝手に命名)も再現性が高い。
それと心なしかASGKやマルイの自社刻印が目立ちにくくなっている。
ちなみにこのマルイの社名の部分、実銃ではHKの社名が書かれている。

…やるやんマルイ。去年のガスブロ祭り予告といい。
スライドも梨地。比較的細身なのに迫力は満点。
ただエキストラクターの動きと赤い差し色は再現できなかったようだ。
そしてお気づきだろうが、スライドストップはアンビ仕様。
マグキャッチもアンビレバー、セーフティ(後述)も差し替え可能と利き手を選ばない。
姿形は大分変化したがUSPの魂は十二分に残っている。
ホールドオープン。当然ティルトバレルだが…なんだかやたら角度がついている。
実銃同様のOリングもばっちり再現。
マズルフェイスは先細りでスライド先端部はバレル外径より少し太いくらい。
不意に壁に引っ掛ける等の事故は格段に減るだろう。
フレームの底部…とポリマーフレーム恒例のダミープレート。
(ダミープレートとさっきの社名の刻印…M9A1と似たフォントだな…?打印機が一緒なんかな…?)
ダミプを見ると寒気がするポリマーラブの皆さんでもHK45なら頭を抱える必要なし。
「安心してください、マニュアルセフティですよ!」(時代遅れ)
セーフティに関しては後述で。
レールはかなり広く長くかつ深い。
他のレールドフレームと比べてもかなり自由度が高くなっている。
ライフル用のフォアグリップなんかも取り付け可能だ。
動作方式はシンプルなDA/SA。
フルダウンからハーフ、フルコックにハンマーが動く。
トリガープルは昨今の流行り(1911クローンとかゼロトリガーとか)に対して結構重め。
普通のダブルアクションだからね、仕方ないね。
セーフティ兼デコックレバー。上げればセーフティ、下げればデコッキング。
コックアンドロックもデコッキングもレバー一つでできる欲張り仕様。
(まあValiant 1のUSPでもできるけど。)
デコックでハンマーはハーフコック状態にもど………ん?
ハーフに戻るのにフルダウンが存在する…?

ドドドドドドドドドドド…

ドドドドドドドドドドド…
嫌な予感がする…ちょっと調べ事をば…。
…マルイのP226と違ってちゃんとHK45の実銃にはフルダウンが存在するようだ。
ただハンマーの位置はガスブロだと大分奥まってしまう。ちょっと萎えポイントだ…。
後方から観た図。
白塗りが入ったサイト、NOVAK式はやはり視認性抜群だ。
ファイアリングピンも位置がやや奥まってるものの再現されている。
スライドのノッチを合せて後方から観て左側面のスライドストップを引き抜くとテイクダウンできる。
「今時この方式?」という疑問も否めないが、USPの後継であるとするなら違和感はない。
通常分解<フィールドストリッピング>。
部品点数は現代チックな少なさ。時代の流れやね
スプリングガイドが優秀で個人的に所持ガスブロの中で最もスプリングを嵌めやすく感じた。
そして何より語りたいのがグリップ。
断っておくと、私はエルゴノミックというのがあまり好きじゃない人種だ。
(M4にエルゴグリップ付けたじゃんとつっこんではいけない)
実用上使いやすいのだが、どうも不格好な製品ばかりのイメージがついて回る。
例えばP226。
う~ん、渋い。
これを人間工学的に最適化しちゃうと…

…なんかもどかしいデザインに。
(E2グリップ最高やろ!フザケンナ!という方には本当に申し訳ない)
同じ理由でHKラバーを標榜するにも関わらずP30に好感が持てずにいた。
なんと愚かだったんだろうか私は。
こんなに手に馴染むグリップは本当に1911以来だ。
セミダブルカラムマガジンであえて装弾数と厚さを切り詰めることで、
太すぎることも細すぎることもない、劇的に絶妙なグリッピングへと昇華させた。
太く感じる人々のためにSサイズのバックストラップも付属している(私はMがしっくりきた)。
USPとはまた違うベクトルで来る「手」を拒まない、
八百万遍く人が45口径のストッピングパワーを持てる、
そんな一丁に仕上がっている。
…あえてUSPに手を加えるなんてHKは馬鹿げていると思ってた。
でも馬鹿ではなかった。
私が思うに、これこそが史上最高のHK製ハンドガンだ。
いや………
これこそ史上最高の45口径拳銃と言えるかもしれない。
これこそ史上最高の45口径拳銃と言えるかもしれない。
…私は、この銃をもっと誇りにすべきだと思った。
HK45は発売から10年を迎えた、なのに誰も見向きもしない。
いち早く導入した米海軍でさえも、今はポリマーと言えばGlock一辺倒だ。
それじゃあんまりだろう。
もっと注目されるべきだ、このUSPの魂を心を受け継ぎ進化したサイドアームは。
HK45の存在感が価値が、他の銃に一掃されるなんてことはあってはならない。
弾数の少なさだけで唾棄されるようなことはありえてはならない。
…各国軍のサイドアームにはイコンがある。
ロシアにはマカロフ<短小9mm弾>、
フランスにはPAMAS<輸入品>、
ベルギーにはFiveseveN<お高いPDWもどき>、
そしてHK45は聖地であり、炎の戦車であり、
9mmルガーに溢れかえった世界でひときわ輝く、
アメリカ・ドイツ双方が誇りに思えるイコンであるべきだ。
9mmルガーに溢れかえった世界でひときわ輝く、
アメリカ・ドイツ双方が誇りに思えるイコンであるべきだ。
大げさだろうか、とにかく私は本気だ。
HK45はもっともっともっと評価されるべきだ。
Posted by ライアン at 13:47│Comments(0)
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