2012年12月04日
あの一丁に馳せて AR18
AR15。米軍採用名・M16。
ユージン・ストーナー曰くの「軍用銃は軽くあるべきだ」を徹底して貫き軽量化した設計は、
当時の伝統に縛られたライフル・M14からすると恐ろしいほど異常な代物だったはずだ。
未だその使い勝手から最前線に立つことの多い16ファミリーだが、一つ重大な弱点がある。
対抗馬たるAKのチート具合もあるし、兵士が持ち運べる弾薬量を考えれば十分な耐久性だが、
普通のガスオペレーションと比較するとその差は歴然である。
今日ではガスオペ化したM4クローンという選択肢があるが、その原点は一体どこだろうか?

恐らくこれだろう。
AR18。アーマライト社が手がけたAR15の思想を受け継ぐアサルトライフル。
軽量化のためポリマーとアルミを多用し高額・高い加工技術を要するようになった15と対照的に、
スチールプレス加工でレシーバを作り上げ、安価かつ簡単に製造できるようになった。
そして命題たるガスオペレーション化。これは奇しくもAKのコンセプトを借りることになってしまう。
更に空挺・車両部隊を意識したフォールディングストック付き。
これは売れるはずだ、と踏んだ矢先、この小銃は数奇すぎる運命を辿ることになる。
まずプレス加工で構成された機関部の脆弱性が発見されてしまう。
これでこの小銃自体の評判はガタ落ち。歴史から消え去るのも秒読みかと思われるが、
そうは問屋が卸さない。
豊和工業に18のセミオンリー版・AR180のライセンス生産を認可していたアーマライト社。
これがどういうわけかイギリスで火を噴くことになる。
北アイルランドの独立問題に揺れる60年代、IRAの主要装備はなんとその豊和製AR180。
(豊和がアメリカに輸出する分を何者かがシンパした等諸説あり)
フルオート化の逆改造もなされていたらしく“ある意味”大活躍。
西側向けの装備がまさに西側に銃口を向けてしまう結果となったのだ。
自国製品がテロリストに渡っているとなれば、当然日本の国会でも大問題となる。
このせいで兵器輸出が禁止となったのは有名な話である。
おまけにイギリスがどういうわけかこの18をベースに自国軍向けの装備を開発。
(だから正直なところ89式も不安…一部現場の人からも人気ないし…)
それでもこの小銃は歴史の舞台から消えない。
直線的で無駄っけのないデザイン
オーソドックスなガスオペレーション式
標準装備のフォールディングストック
ここまで思い返してから最近開発されたアサルトライフルを見てみる。
SCAR、G36、AR70(伊軍装備)…そう、上記の特徴を大いに引き継いでいる。
AR-18はその設計思想のみが生き続ける特異な代物なのだ。
ならば逆に現在の技術を輸入すれば、安価で良質なライフルが作れるのでは?
と考えるとまだまだ研究しがいのあるライフルじゃないのか。と考えずにいられない。
ユージン・ストーナー曰くの「軍用銃は軽くあるべきだ」を徹底して貫き軽量化した設計は、
当時の伝統に縛られたライフル・M14からすると恐ろしいほど異常な代物だったはずだ。
未だその使い勝手から最前線に立つことの多い16ファミリーだが、一つ重大な弱点がある。
リュングマン式の銃はどうしても脆いのだ。
対抗馬たるAKのチート具合もあるし、兵士が持ち運べる弾薬量を考えれば十分な耐久性だが、
普通のガスオペレーションと比較するとその差は歴然である。
今日ではガスオペ化したM4クローンという選択肢があるが、その原点は一体どこだろうか?

恐らくこれだろう。
AR18。アーマライト社が手がけたAR15の思想を受け継ぐアサルトライフル。
軽量化のためポリマーとアルミを多用し高額・高い加工技術を要するようになった15と対照的に、
スチールプレス加工でレシーバを作り上げ、安価かつ簡単に製造できるようになった。
そして命題たるガスオペレーション化。これは奇しくもAKのコンセプトを借りることになってしまう。
更に空挺・車両部隊を意識したフォールディングストック付き。
これは売れるはずだ、と踏んだ矢先、この小銃は数奇すぎる運命を辿ることになる。
まずプレス加工で構成された機関部の脆弱性が発見されてしまう。
これでこの小銃自体の評判はガタ落ち。歴史から消え去るのも秒読みかと思われるが、
そうは問屋が卸さない。
豊和工業に18のセミオンリー版・AR180のライセンス生産を認可していたアーマライト社。
これがどういうわけかイギリスで火を噴くことになる。
北アイルランドの独立問題に揺れる60年代、IRAの主要装備はなんとその豊和製AR180。
(豊和がアメリカに輸出する分を何者かがシンパした等諸説あり)
フルオート化の逆改造もなされていたらしく“ある意味”大活躍。
西側向けの装備がまさに西側に銃口を向けてしまう結果となったのだ。
自国製品がテロリストに渡っているとなれば、当然日本の国会でも大問題となる。
このせいで兵器輸出が禁止となったのは有名な話である。
おまけにイギリスがどういうわけかこの18をベースに自国軍向けの装備を開発。
結果が散々たるものになってしまったのはもはや言うまでもない。
(だから正直なところ89式も不安…一部現場の人からも人気ないし…)
それでもこの小銃は歴史の舞台から消えない。
直線的で無駄っけのないデザイン
オーソドックスなガスオペレーション式
標準装備のフォールディングストック
ここまで思い返してから最近開発されたアサルトライフルを見てみる。
SCAR、G36、AR70(伊軍装備)…そう、上記の特徴を大いに引き継いでいる。
AR-18はその設計思想のみが生き続ける特異な代物なのだ。
ならば逆に現在の技術を輸入すれば、安価で良質なライフルが作れるのでは?
と考えるとまだまだ研究しがいのあるライフルじゃないのか。と考えずにいられない。